豊臣秀吉に重用された浅野長政は、天正17年(1589)に熊川が交通と軍事において重要な場所であることから、諸役免除して宿場町としました。熊川は江戸時代を通じて大いに繁栄し、最盛期には1日に約1,000頭もの牛馬が行き交ったといわれています。
「鯖街道」とは、古代より若狭の海で水揚げされた魚介類を近江や京まで運んだ街道のことで、魚介類の中でも鯖が主流を占めていたことから、後に「鯖街道」と呼ばれるようになりました。
熊川の住民活動は大変長い歴史があり、『熊川文書』を紐解くことから始まります。昭和50年(1975)に「ふるさとの歴史を探る会」が誕生し、同時期に、福井宇洋先生が熊川宿の歴史的価値について最初に発見されました。昭和56年に歴史的建造物の調査が始まり、昭和60年には西村幸夫先生が、地元熊川小学校の児童とともに調査をされています。そして平成8年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれました。
そして熊川宿は、平成19年12月に全国91ルート・近畿15ルートの一つとして正式に登録されました。
登録番号:近畿ー第8号
名 称:若狭熊川・鯖街道
「鯖街道熊川宿まちづくり協議会」は、鯖街道熊川宿を拠点として、地元熊川区の住民団体と町並み保存担当行政局および道路管理者の協働により、
1:歴史を感じさせる町並みの保存
2:街道を活かした地域づくり
を行い、交流と地域の活力を活かした地域づくりと美しい道路空間の形成を目指します。
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<熊川宿
基礎データ>
■重要伝統的建造物郡保存地区
(平成8年7月9日選定・文部省)
種別:宿場町 面積10.8ha
■歴史国道(平成7年3月9日選定・建設省)
■水の郷(平成8年3月22日認定・国土庁)
■平成の名水百選(平成20年6月3日選定・環境省)
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