熊川宿熊川宿

若狭熊川宿とは
about kumagawajuku

 熊川宿は若狭と京都をつなぐ交易の道「鯖街道」にある宿場町です。熊川宿は、谷間を流れる北川に沿って発生した集落で、馬や船が荷を運び込める荷次場として発展を遂げました。今も残る街並みは江戸期に形成されたものと言われています。貴重な街並みは平成8年に重要伝統的建造物群保存地区に選定され、その後平成27年に「御食国若狭と鯖街道」として日本遺産に認定されています。

 熊川宿では、地域と立地する若狭町とが連携し長年にわたって保存のまちづくりに取り組んできました。文化庁とともに進めてきた家屋の修繕事業は達成率が高く、家屋の前を流れる生活用水路「前川」の整備や、裏配線方式による電柱の撤去など修景が進んでいます。地域と行政が一体となって進めてきた防災まちづくりや「まちづくりマスタープラン」などの計画策定は県だけではなく国からも高い評価を受けてきました。
 しかし近年は地区住民の高齢化が進み、空き家も目立って増えてしまっていました。今では、登録されている伝統的建造物211件のうち約1/3が空き家になっていると言われています。

 一方近年の暮らし方の変化や価値観の変化からか、数年前より熊川宿でお店をやりたいといった若い世代の流入が進んでいます。平成30年には熊川でも大型の古民家がシェアオフィスにリノベーションされ、その後東京からコーヒー専門店が出店したことが契機となったのか、その後陶芸工房や古民家宿泊施設、忍者をテーマにした体験館、給食をテーマにしたカフェ、若狭の物品を扱う古道具屋などが相次いで開業しました。地元のまちづくり団体「若狭熊川宿まちづくり特別委員会」の集計では、ここ4年の間に11件の空き家が発生している一方で、賃貸等で利活用がされた物件が13件に及ぶという結果がでており、大きな変化が生じています。

 このような動きから近年は県外都市部からの来街者が増えるとともに、これまで少なかった若狭圏内(車で1時間圏内の福井県嶺南エリア)からの来街者も増加しています。
 このような動きのなか、地域では行政とともに「暮らしの風景をとりもどす」を目標とした「熊川地区グランドデザイン(令和2年)」や、移住者向けのメッセージをまとめた「暮らしと出店のガイド(令和3年)」を作成するなど、これまでの保存にとどまらない、活用のまちづくりを進めています。また近年では熊川宿から熊川城趾を経由して有名な高島トレイルに接続する熊川トレイルの開発や、河内川ダム周辺の整備(キャンプ場や公園を予定)が進められるなど、観光だけではなく地域住民の健康を下支えするウェルネスの視点にたった施策も進められています。これからは住む場所としても熊川宿への注目が高くなるかもしれません。

 熊川宿では、宿場町であった当時から多くの人々が訪れ、多くの事業者が商売に挑戦してきた町でもありました。そのためか今も、外から来る人にとっても風通しがよく、地域も受け入れに抵抗がない、開かれた気風の集落であるといわれています。

 熊川宿は文化と自然の両方に恵まれた山あいの集落であり、今でも多くの方々が訪れてくれています。ぜひ一度熊川宿にお越しください。熊川宿はいつでもみなさまのお越しをお待ちしています。