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 6月10日「文化財ふれあいフォーラム」が開かれました


とき:平成22年6月10日(木)午後7時30分〜
ところ:逸見高周家(熊川宿中ノ町)
テーマ:鯖街道の多様な文化遺産
主 催:若狭町・小浜市


 文化庁の文化財総合的把握モデル事業の選定を受けて、若狭町と小浜市が取組む「歴史的文化基本構想」の策定が進められる中、第5回文化財ふれあいフォーラムが熊川宿の逸見高周家で開かれました。
 開会に先立ち来場者に、熊川宿まちづくり委員会の女性たちの協力で、松木長操先生に因んだ大豆入り豚汁「長操鍋」が振る舞われました。
 フォーラムでは、司会を務められた東京大学の西村幸夫氏をはじめとする6名の先生方から、仏像、古墳、建築物などの各専門分野から鯖街道の多様な文化遺産のお話しをお聞きしました。
 町内や小浜市のみならず、滋賀県や京都の一乗寺、出町からもお見えになり、会場に入りきれない程の多数の参加がありました。
 なお今回の会場「逸見高周家」は、平成7年8月に第1回目の「鯖街道熊川宿まちづくりフォーラム」が開かれた場所で、昨年修理が完了した歴史ある建物です。




パネリスト・テーマ・要点

奈良国立博物館 稲本泰生氏
「仏像の道としての鯖街道」
「若狭の地は、鯖街道を介して都(平城京や平安京)の地と直結していたことを仏像が物語っている」

滋賀県立大学 濱崎一志氏
「鯖街道の文化的景観」
「虫の目、鳥の目、科学の目で鯖街道の景観や特色を見い出したい」

福井大学 福井宇洋氏
「京の町家からの影響」
「若狭地方の町家の造りは、京都の造りの影響を大きく受けている」

花園大学 高橋克壽氏
「古墳時代の鯖街道」

「前方後円墳など王様の古墳が鯖街道沿いに点在することから、鯖街道は古墳時代から重要なルートだった」

韓国慶北大学
朴天秀(パクチョンス)
「韓国の鯖街道」

「昔、韓国にも鯖街道があり、今、鯖の商品のPR活動を行っている」

若狭球磨川宿まちづくり特別委員会会長
河合健一氏
「鯖街道を通じた現代の文化交流」

熊川宿がこれまで歩んできたまちづくりの経緯や苦労を語られ、今後の交流発展を望まれました。


 熊川小学校校長の山田政孝氏は、「地域学習で「子ども語り部」に取組んでいる。庶民の情感や歴史を学びながら鯖街道の勉強につなげていきたい」と話されました。

 会場から集められた質疑や提案に先生方が応えられ、最後に西村幸夫氏が「この地域は水月湖の湖底のように歴史が堆積している、この歴史や環境を次の世代に繋げたい」とまとめられました。

司会:東京大学
西村幸夫氏


(写真と記事:まちづくり委員会広報部)

 

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